エンジェルズ・ナイト(完結) 【クリスマス限定ラノベ?】

これは 「今」 だけの物語。クリスマスの夜、何かが起こるという噂が駆け巡る。それはよいことなのか?それとも悪いことなのか?噂は噂を呼び、その日を迎える。奇跡か?破滅か?その日、貴方は誰と、何を見ますか?

それは極々近い未来。クリスマスまであと一週間をきった頃の惑星、地球にて

(17)ブラックサンタクロース


 ……ジ……ジジジ……

「拓哉さん、なんか妙な連中がいますよ」
 
 拓哉のもとに仲間の一人、ケースケから連絡が入った。

「おい~お前ら~なんだよ~その格好は真っ黒じゃないか?ブラックサンタか?え?あう、うわ~~~~!」

 ガッ ガガ ガガガ……

 しかし、連絡の途中で、雑音が入ると、その声は途切れてしまった。

「ケースケ!ケースケ!どうした?おい!応答しろよ!」

 ……ジジ……ガガガ……

「クリスマスは中止だと、言っただろう?」

 ケースケの携帯から、ケースケ以外の声がした。

「だ、誰だ、お前は!」
「ツー ツー ツー 」

「おい、ケースケはどこへ向かっていたんだ?」
「たしか……なんでしたか、爆破地点を抜け、皇居を通ってサンシャイン60へ向かうってさっき連絡が入ってましたけど……」

 グループ通話で会話していた仲間の一人が返した。

「どーします?集合かけますか?」
「……いや、いい。俺が行く。その他の者は予定通りだ。でも、ケースケの言ってたブラックサンタっての見つけても近づくなよ!」
「りょーかい!っす」

「おい!そこのサンタ!待て!」

 走りだそうとした拓哉達を呼び止める声がした。
 日向だ。車を捨て歩いていた日向が拓也達を見つけ、呼び止めたのだ。

「あんた誰です?」
「刑事だ!」

 日向は、非番のくせに持っていた警察手帳を見せた。

「日向さん……刑事ったって、少年課じゃないですか。今は」
「お前、拓哉か?今度は自転車か」
「お久しぶりです」

 拓哉はゆっくりと自転車を前にすすめ、帽子を外してみせた。

「おー、なら話が早い。爆破はお前の仕業か?」
「まさか!違いますよ!」
「だろーな。とりあえず、俺だって刑事だから聞いただけだ」
「でも、お前、何か知ってるだろ?」
「いや、たいして知らないですよ。ただ、仲間のひとりが事故ったらしいので、探しに行く途中です」
「ほーう……俺も連れて行け!」
「無理っす。自転車の二人乗りは禁止されてます。それに、この自転車乗るトコないし」
「刑事である俺がニケツなんてするわけねーだろ!そこの、お前!自転車を警察に供与せよ!」
「たっくん、どうします?」
「拓哉に聞くな!刑事である俺に聞け!」
「……まあ、いいだろう。悪いがお前は歩いて爆破箇所を見てきてくれるか?」
「了解っす」
「あ、だけど日向さん、これだけは譲れませんよ」

 そういうと拓哉は日向の頭に赤い帽子をかぶせ、赤い服を放り投げた。

「な、なんだこりゃ!」
「我らがサンタ号に乗るなら、それなりの格好じゃなきゃダメってことですよ」
「グッ」

 拓哉と日向、ふたりのサンタクロースはサンシャイン60にむかって走りだした。





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(16)コネクト


「なんだと!本当に爆破だと!」

 非番だった日向マコトの車はまさに都内で身動きが取れないでいた。陽子とも連絡がとれず焦った日向は、なんとか付近の警察署までたどり着くと、その場に車を置き、街へと歩き出した。

 ◆◆◆◆◆ 

--見よ!これが最後の審判だ!我らの旅立ちを祝う祝砲だ!--

 それぞれがすでに目的に向け出発してしまったあとなのか、参加者のいないコミュニティ『シェオル』内で管理者Dは語り続けていた。

--ユウト……怖い、怖いわ私……助けて……--

 しかし、パソコンを持ちだしていたキキは定期的にコミュニテイを覗いていた。

--キキさん……その発言は、裏切りということでしょうか?待っていなさい。貴方の位置は筒抜けです。今から迎えが貴方の元へ向かうでしょう……--

--させないさ。キキ、例の場所で落ち合おう--

 ユウトもスマートフォンでコミュニティを覗いていたのだ。

--それから『シェオル』のみんな、そして、Dさん、ボクとキキはこのコミュニティを拔けるよ。いずれにせよ、今夜を見守りたいんだ。今まで、どうもありがとう--

--ユウトさんまで……いいですか?このコミュニティは入る者は拒まずですが、決して辞めることなどできないのです。ユウトさん、辞めるというなら貴方も同罪、審判を受けるがいい!--

 ユウトとキキは、実際には面識がなかった。しかし、以前チャットの中で、自殺しようと忍びこんだが、途中管理人に見つかったビルがあり、なんと、ふたりともそのビルに忍びこもうとしたという話で盛り上がったことがあったのだ。だから、ユウトは、キキは、そこへ向かっていたのだった。
 しかし、管理者であるDはすべてのログを見ることができた……


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(15)エクスプロージョン


 ダァアーーーーーーーーーンッ!

 日没と同時に、首都高江戸橋ジャンクション付近に火の手が上がった。

「ああ~そういうことか!天空の樹と古き塔が交わるところって、スカイツリーと東京タワーの中間って意味だ」
 
 またしてもネットユーザーの推理力は高く、それが、第一の予告の実行であることをつきとめた。

「するってーと……次の予告も実行されるってこと?」
「ひゃっ東京爆死!良かった―俺、地方!」
「え?マジで?逃げ出したいんですけどぉ無理そ」

 ただでさえ交通量の増していた都内はパニックになり、車での移動は困難になっていた。電車は動いてはいたものの、犯人探しのための確認が各駅で、行われたため、事実上、首都は封鎖状態となった。


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作者からひとこと
このお話はブログで展開する「ライトなラノベ」という性質上一本一本が短い章に分かれています。
もし、続けて読みたい、という方は下記より御覧ください。

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